そこに水面がある限り
彼女は颯爽と走り続ける

写真:2009年1月4日撮影(尼崎競艇場)
管理人の思い入れ
自分が競艇に興味を示しだしたのはここ4〜5年くらいのこと
女子の選手が男子の選手と
同じ舞台で戦うというのが惹かれた理由
そんな競艇の世界で戦う女性を見て「かっこいい」と思った
中でもいつ頃からか山川美由紀選手(3232)に惹かれるようになった
モーターを整備する真剣な顔
レースに挑む鋭い眼差し
彼女には競争の世界に生きる勝負師のオーラを感じた
その一方
インタビューなどでは爽やかな笑顔も見せる
残念ながら自分は競艇歴が浅いので
彼女の全盛と言われた時代を知らない
過去に1996年と2001年に
女子選手としては栄光の女子王座を2回獲得している
しかし彼女を語るには女子王座の話よりも
GT四国地区選手権の話だろう
1999年に
彼女はGT第42回四国地区選手権に優勝し
男女混合開催GTでは42年ぶりという女子選手優勝の快挙を成し遂げた
この話を聞いただけでもかっこいい
2007年春
毎年恒例の女子王座決定戦はいつもに増して力を入れて観戦していた
山川選手は順調にオール3連対で予選を突破し
準優勝戦も1着で優勝戦に駒を進めた
迎えた優勝戦
1号艇である
波風が強く安定板装着の競争となったが
優勝に一番近いポジションだった
ピットアウト後当然1コース進入
スタートは0.08
1ターンマーク
後ろからはカドの4コースから0.06のスタートを決めた寺田千恵選手(3435)がまくりで襲ってくる
しかし何とかインで踏ん張った山川選手
バックストレッチで後続を千切った
後は事故なく3周まわるだけ
誰もが山川選手の6年ぶりの優勝だと思った
しかし強い波風が思わぬ波乱を呼んだ
2周目1マーク
強い波風を気にしてか
あきらかにターンの際にスピードを落としすぎた
そこを2番手から追っていた寺田選手にインをすくわれ
山川選手は艇が浮いた感じになり後退してしまった
…
目の前の女王の座がスルリと逃げていった
出走を終えると彼女は涙を流しながら控え室に走っていってしまった
女子王座では悔しい思いをしたが
この年(2007年)
彼女は大記録を達成する
4月26日
彼女の地元丸亀競艇において
通算236人目
女子選手では初となる1,500勝を達成した
デビューした1985年11月の初出走から4,730走目での達成だった
その時のインタビューで彼女は
「今後もレーサーを続け2,000勝を目指します」
と力強くコメントした
女子の競艇界もだんだん中堅・若手の選手が台頭してきた
しかし
山川選手をはじめ
日高逸子選手(3188)や谷川里江選手(3302)らベテランも
いまだ女子王座を虎視眈々と狙っている
まだまだ若い力には負けていられない
去年
女子王座で流した涙をバネに
これからも女子戦線を初め艇界で大暴れしてほしい
そして
夢の2,000勝へ向かって!
2008年2月29日記
2009年1月7日写真変更
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