その一球に魂こめて…
紅蓮のリベロ、ココに在り!
プロフィール
小酒翔子(こさけ・しょうこ)
1986年5月12日生まれ
京都府出身
京都橘高校〜JTマーヴェラス
身長⇒169cm
最高到達地点⇒283cm
ポジション⇒リベロ
コートネーム⇒ココ
写真提供:バクさん
管理人の思い入れ
小酒選手を初めて見たのは2005年
小酒選手が新人だった時
夏にJTマーヴェラスの練習見学に行った日である
勿論この時は名前すら知らなかった
後日行われたVリーグ激励会の時
終了した後
人であふれる出口付近で
普通にお客さんの人ごみに混じって
ユニフォーム姿でどこかへ行こうとしていた小酒選手が
目の前にいたのが何故か印象に残っている
彼女は京都府は日本海に面する舞鶴市生まれ
小学校時代からバレーボールを始めた彼女は
小学校6年生の時には全日本バレーボール小学生大会・京都大会で優勝し全国大会出場
中学時代にはバレー部主将を務め
京都選抜の一員として全国大会に出ている
そして京都橘高校に進学しレフトでプレー
2年生の時に国体優勝
3年生では主将を務めインターハイ3位に入っている
小学時代からバレー界のエリートの道を進んできた彼女
もちろん夢はVリーグでプレーすることであったが
その夢はあきらめかけていた
身長は169cm
バレーボール選手としては決して高いといえない身長だった
しかし
そんな彼女に声をかけたのがJTマーヴェラスだった
彼女の守備力とキャプテンシーを買って
守備専門のリベロとしてチームに迎え入れたのだ
当時JTマーヴェラスには
リベロには菅山選手と朝倉選手がいた
ルーキーイヤーには残念ながら彼女はVリーグのコートの立つ事はできなかった
しかし彼女が社会人2年目になり迎えたV・プレミアリーグ2006/07シーズン
ついに彼女は念願のV・プレミアリーグでのコートでデビューを果たす
リベロには不動の菅山選手こそいてリベロでの出場はなかったが
ここ一番のピンチサーバー&レシーバーで出場機会も多く
足の長いフローターサーブとガッツ溢れるレシーブで準優勝に貢献した
こんな事をかいたら本人に怒られるかもしれないが
彼女には忘れられない試合がある
いや
忘れたくても忘れられないであろう一球…
2007年5月6日大阪府立体育館
第56回黒鷲旗決勝
対久光製薬スプリングス戦
彼女はV・プレミアリーグの時と同じように
終盤の勝負所で1セット目からピンチサーバーで出場していた
セットカウント2-1でリードして向かえた第4セット終盤
23-24と相手にセットポイントを取られた状態で
彼女は江藤選手と交代でピンチサーバーとしてコートに入った
サーブミスをするとセットを失うこの場面
彼女のサーブはコート中央に入り綺麗にレシーブされるも
宝来選手のブロックが出て24-24のデュースにもつれ込む
続けてサーブを放つ彼女
次はコート手前のほうに落とすサーブで完全に相手のレシーブを乱し
チャンスボールが帰ってきてJTマーヴェラスのポイント
25-24で逆にJTマーヴェラスがマッチポイントを迎えた
悲願の優勝へあと1点…
サーバーとしてこんなにしびれる場面はないだろう
続けて3度目のサーブ
次はコート奥への足の長いサーブ
しかし…
無情にもボールはコートエンドを割ってしまった
「しまった」と顔をしかめながらリベロの菅山選手と交代でベンチに帰った彼女を
江藤選手は
「よくやったよ」と語りかけるように彼女の肩をたたいた
その後逆転されセットを失ったJTマーヴェラス
第5セットも奪われ悲願の優勝はV・プレミアリーグに続いて
あと一歩のところで阻まれた
試合後
彼女は人目もはばからず号泣したという
その年の夏
彼女の元気な姿を見ることができた
若手中心メンバーで挑んだサマーリーグ
自分は西部予選の最終日だけ観戦したが
JTマーヴェラスの守護神・リベロの印である
赤いユニフォームを着て
彼女はコートに立っていた
大きな声で後ろから指示を出す彼女がとても大きくみえた
そしてサマーリーグ決勝大会では見事優勝に輝き
リベロというポジションでは異例ともいえるMVPを受賞したのである
あの一球の悔しさをバネにして
彼女は確実に成長したに違いない
秋
尼崎で行われたJTマーヴェラスバレーボール教室に申し込んで
自分の娘が参加
娘は小酒選手に教えてもらうことになり
パス・レシーブの基本を教えてもらいました
これをきっかけに
自分は娘と一緒に
小酒選手を個人的に応援しようという気持ちが湧いてきました
彼女がコートに立つ時は
いままで以上に注目して応援したいと思います

写真提供:バクさん
今でこそピンチサーバー&レシーバーという役目に甘んじているが
彼女がV・プレミアリーグのコートでも
赤いユニフォームで立つ姿を是非見たい
そしていつかは背番号にアンダーバーをつけてほしい
JTマーヴェラスの中でそんな存在になってほしいと期待してます
ココさん!がんばれ!
2007年10月26日記
参考文献 「舞鶴市のニュースサイト Web みなと舞鶴」
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