波乱万丈のバレーボール人生に
幕を下ろす
江藤直美選手
主な球歴
世界選手権:1994,1998出場
ワールドカップ:1991,1999出場
「第6回Vリーグ」:ベスト6賞、ブロック賞
「第7回Vリーグ」:ブロック賞
V・プレミアリーグ通算ブロック決定本数753本は歴代1位

写真提供:EVOさん
2007年5月23日
一報が入った
「女子バレー元全日本 江藤引退」
まさか…
そんな思いで
しばらく思考能力を失った
信じたくない自分は
JTマーヴェラスの公式サイトでの発表があるまで
静観した
5月31日
JTマーヴェラスの公式サイトでの発表があった
「江藤直美選手、朝倉香苗選手、平山恵選手が勇退」
ナオさん(江藤選手)を初めてTVで見たのは
恐らくナオさんがデビューした1991年だったと思う
当時「打倒!日立!」 として
ダイエーを応援していた自分には
ナオさんが当時所属していた日立は敵であった
しばらく時が過ぎ
1994〜1995年に開催された
第1回Vリーグで
ダイエーの優勝と椿本真恵選手の最初の引退を見届けて
自分は次第にバレーボールへの興味を失った
そして
2004年
記録をたどると
第11回Vリーグで
唯一BSでJTマーヴェラスの試合中継があった
12月11日の東レアローズ戦
再びナオさんをTVで見た
何故だろう
なにかナオさんを見て嬉しかったのを覚えている
日立が廃部になってもバレーを続けていたナオさんを見たからだろうか
その時は初めて見た宝来選手に釘付けだったが
ナオさんの事も心に留めておいた
2005年夏
スポーツ雑誌「Number」で
シドニー五輪に出場できなかった2000年の事を書いた記事を読む
ナオさんが
当時
どれだけ悔しい思いをしたか
今
どんな思いでバレーボールを続けているのかを知った
そして自分はナオさんを応援しはじめた
ナオさんは
いわば自分にとってのバレーボールの空白の時
つまり椿本選手がダイエーを退団した1995年から
宝来選手に出会う2004年の間を繋いでくれた
渡し舟の存在であった
ナオさんを知ることで
いろいろあったバレー界の
空白の部分を少し埋めることができた
2006年夏
加古川で行われたサマーリーグで
若手の練習手伝いに来ていたナオさんにサインを頂いた
年甲斐もなく嬉しかった
2007年1月
06/07V・プレミアリーグ開幕
JTマーヴェラスは開幕直後こそつまづいたものの
その後快進撃を続ける
しかし
3月に神戸で試合観戦した時
試合後
ナオさんが右膝をアイシングしている姿を見た
きっと膝が悲鳴をあげながらも頑張っているのだろうと思った
ひょっとして限界に近かったのかも知れない
2007年4月15日
ついにV・プレミアリーグ優勝決定戦の舞台に立ったナオさん
この時自分は思った
優勝してほしい
でも
優勝したら多分ナオさん辞めてしまうだろう…と
試合は白熱した
ナオさんはいつにも増して気合いが入っていた
TV越しでも充分伝わってきた
ナオさんがスパイクする時に叫ぶ声も聞こえた
でも
夢の優勝にはあと一歩及ばなかった
2007年5月6日
黒鷲旗決勝
またも惜しいとこで優勝を逃した
でも
これできっと
ナオさんはまだ現役を続けるんじゃないかと思った
次こそ優勝するために…
そしてもうひとつ
ナオさんと同期で仲良しの多治見選手(パイオニア)が全日本候補に選ばれたことも
きっとナオさんの刺激になるんじゃないかと思った
引退
スポーツ選手にはいつかやってくる引退
ナオさんは以前
テレビのインタビューで
「自分のバレー人生に納得いくまでやめない」
と語っていた
きっと…
きっとナオさんの中では納得するものがあったのですね
でも…
でも夢の優勝を掴んでほしかったです
JTマーヴェラスがチャレンジリーグ時にナオさんが移籍してきて
そしてプレミアリーグに昇格を果たし
JTマーヴェラスは頂点を狙えるチームへと成長した
ナオさんはその功労者の一人であることは間違いない
こんな自分の今の気持ち
そう
自分が大好きだった
プロ野球の大阪近鉄バファローズが消滅する時以来の感覚だ
大阪近鉄最後の試合を見届けた時も
実感が沸かずに
翌シーズン
大阪近鉄の試合がないことで改めて寂しさを感じた
だから
今でもナオさんがコートを去るなんて実感が沸かない
来季もJTマーヴェラスのコートに立っている気がしてならない
ナオさんのいないJTマーヴェラスのコートが考えられないでいる
きっと来季が開幕して
ナオさんのいないJTマーヴェラスのコートを見て
寂しさを感じるのだろう
そしてその時
いつの間にか
ナオさんの存在が
自分の中で大きなものとなっていた事を感じるのだろう
ナオさんのバレーボールに対する思い
バレーボール魂は
きっとこれからもJTマーヴェラスの選手達が受け継いでくれるでしょう
そして
自分達ファンも
決してナオさんのバレーボール魂・情熱を
忘れはしません
これからも
ナオさんにサインしてもらったパーカーを娘に着させて
JTマーヴェラスを応援していきたいと思います
旅の途中で 終わりを感じてしまったら
この言葉を(Bless you!)
君に贈ろう(Bless you!)
「それが新たな始まり」だと…
Never-ending life trip
A Life Trip/B@BY SOUL
words by U
music by movement, B@BY SOUL

写真提供:とももさん
僕のEmpty lifeを
ささえてくれた
ナオさん
16年間の長い現役生活
お疲れさまでした
これからの新しい生活も応援し続けていきます
また
きっと
どこかで会える日を待ってます
そして
感動を
ありがとうございました
2007年5月31日
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